Magfine education

もくじ

3. 天然磁石

3-1 慈母の力に見立てられた天然磁石「慈石」

天然磁石は紀元前3000年ごろ、ギリシアのマグネシア地方で見つかりました。その地名から「マグネス」、やがて「マグネット」と呼ばれるようになりました。天然磁石は主に磁鉄鉱という岩石でできています。中国の慈州にも磁鉄鉱の産地があり、その地名から「慈石」、これが磁石の名前の由来とされています。日本では713年、奈良時代に編さんされた「続日本紀」に、近江国(滋賀県)で磁鉄鉱が発見され、慈石として天皇に献上されたという記述があります。

「慈」は「慈しみ」を表し、鉄を引き寄せる磁石の神秘的な力に、わが子を慈しみ引き寄せる母親の力を見立てたものだと考えられています。磁石の持つN極とS極は母親の2つの乳房に対応するともいわれています。