Magfine education

もくじ

2. KS鋼

2-1 世界で初めての合金磁石

自然界にある「天然磁石」に対して、何らかの方法で人工的に作った磁石を「人工磁石」といいます。当時は鋼鉄(炭素鋼)に磁性を帯びさせること(着磁)で磁石を作っていましたが、電信機などの機器に用いるには、電流を切った時に磁力がなくならなければ役割を果たすことができないという課題がありました。

やがて、ニッケルと鉄の合金に「パーマロイ」と呼ばれる熱処理を施すと、電流を切ると磁力のなくなる磁石ができることが他の研究者によって判明します。第1次世界大戦の影響で輸入が途絶えた磁石の原材料(磁石鋼)を自給する必要に迫られる中、東北大学の本多光太郎はこの合金技術を発展させ、1917年に「KS鋼」を開発します。